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24時間テレビが間もなくスタート!ランナーの方へ!ランニングによって起こる下半身の不具合と対策。

【下半身の不具合】ランニングによって起こる下半身の不具合と原因、対策。

 こんにちは、山の上の院長こと佐々木です。今週の土曜日から日曜日にかけて、毎年恒例となりました「24時間テレビ」が今年もスタートします。今回のマラソンは、たすきをつないでゆく駅伝方式ということでしたが、現在3名のランナーであるタレントのいとうあさこさん、お笑い芸人コンビガンバレルーヤのよしこさん、お笑い芸人、パーソナリティなどで幅広くご活躍のハリセンボン近藤春菜さんがすでに発表されておりますが、今回の駅伝方式は、フルマラソンの距離である42km✖2名、32km✖2名でのたすきリレーということで、総距離150km前後というものすごい距離を走ることとなります。

 現在まで3名のランナーが発表されていますが、最後の1名は当日スタート前(水卜麻美アナに決定)に発表ということでインターネットでは様々な憶測や予想が飛び交っておりました。そこで今回はそのマラソンにちなんで、ランナーに起こりやすい下半身の不具合と原因、対処方法のお話しをしてゆきたいと思います。



ランニング動作によって痛みが出やすい部位

 当院に来られる学生の選手、一般の選手の皆様のお話しを伺っていていつも思うことなのですが、現在日本国内で行われているマラソン大会の中で、これはかなり過酷なレースだと思える大会がいくつかあります。通常のレースはハーフマラソンで20km前後、フルマラソンで42km前後という距離を走るわけですが、その距離でも私にしてみればとんでもない距離だと感じるのですが、中には制限時間46時間で約160kmを走るとか、36時間でショートコース168km、ロングコース260kmを走るというレースまで存在しています。260kmというと、私の住んでいる岩手県八幡平市の西根インターチェンジから、宮城県と福島県の県境くらいまでの距離に相当します。この距離を人間の脚で走るということですから、すごいということを通り越して、ランナーの方の体調や体の痛みなどが仕事柄、心配になってしまいます。

 人間のランニングをする時の動作は、もちろん上半身も下半身も両方使ってひとつの「走るという動作」を行っていますが、主に上半身は走る際のバランス保持と足を前後に動かす動力の補助に使用し、下半身はメイン動力の為の動作と、上半身の重量および路面から足に伝わる衝撃の吸収を担っています。その為下半身は、上の重量と、地面側の着地の衝撃というふたつの負荷をかけながら動作を行っているということになります。

 人間が長距離を走る際に、「長時間同じ動作を繰り返し行う」ということが当たり前となりますので、同じ部位に衝撃を与えることを絶えず繰り返しているということになるので、その衝撃を受け続けている部位に痛みや違和感が現れてくることが予想できます。


太もも・膝・足首・足の甲・臀部・腰部

 長時間走ることによって起こる痛みの部位は、その選手によって様々だと言えます。これは、選手ごとに走る時の動作の癖に個人差がある為で、例えば足を地面に着地させる時に、足の親指側(内側)に重心をかける選手と、足の小指側(外側)に重心をかける選手とでは、痛みの現れる部位が異なります。足裏の内側に重心を持ってくる癖がある場合、足の内側くるぶしの下方(舟状骨周囲が引っ張られ有痛性外脛骨など)、足の親指の付け根周辺、膝関節内側部、内ももなどに痛みが現れる傾向が強く、逆に小指側重心(外側)の選手は臀部(お尻)の脇、腸脛靭帯(太ももの外側)、膝関節外側部、臀部に関連した腰痛なども起こることがあります。

 人間の脚部は構造上、膝関節を曲げた状態から力をかけようとすることに関してはとても強く作られていますが、膝関節を伸ばした状態で上から体重をかける動作にはとても弱くできています。その為、膝関節を痛めたり、太ももなどを痛める場合は上り坂よりも下り坂の時の方が圧倒的に多くなります。階段の登り降りで例えるとわかりやすいのですが、登る時には膝関節を曲げた状態から膝関節を伸ばし、体を上方向へと押し上げる動作ですが、階段を降りる時には膝関節が伸びたまま床に「ドンッ」と足をつくような動作になっています。この階段を降りる時と同じ動作の時に膝を痛めやすくなります。また、膝関節は左右からの衝撃にも弱い為に、足を着地させる際にどちらかに重心をかけている癖がある場合、上から体重が乗った状態で、膝の外側か内側に力の方向がかかってしまいます。こうなってしまうと、力のかかる方向側を痛めてしまう可能性がとても高くなりますので、正しいフォームと基本がいかに大切なことなのかということにつながってきます。


下半身の筋肉の拘縮などに伴う上半身の違和感

 人間の筋肉は、収縮運動を繰り返し行うことで血液を流すポンプの役割も担っています。通常であれば筋肉は収縮運動と反射作用による伸展を繰り返しながら、筋肉に張り巡らされている毛細血管や、筋肉と筋肉との間にある動脈を動かす補助的な役割を行っておりますが、この血液循環作用は全身に及びます。皆さんは「ふくらはぎは第二の心臓」というお話しを聞いたことがありますか?ひと昔前までは「足裏は第二の心臓」と言われておりましたが、数年前からふくらはぎがそのように呼ばれるようになりました。これは、たまたま発見されたことによるものですが、ある患者様に点滴をした際に、薬が血管へと流れてゆかない為に、一度点滴の針を抜いて刺し治してみたものの、それでも流れない。それを不思議に感じた医師は、その患者様の体に異常が生じているのではないかと様々な検査をしてみても、当初の診断時の症状意外に異常が見当たらず、体を触診してみると、ふくらはぎがかなり拘縮を起こしていた為、マッサージや温熱などで温めてあげると、すぐに点滴が流れ始めたということから、ふくらはぎの筋肉の拘縮は、全身性の血流に関わってくるということがわかりました。

 例えばこのようなことが長距離を走るランナーには起こってしまうことが多く、長時間、長い距離を走ることで、筋肉の拘縮や、地面からの衝撃を常に受けることなどによって、ふくらはぎ部分が固くなってしまい、血流が悪化してしまうことが十分に考えられます。こうなってくると、鎖骨や肩周辺、腕などに違和感を感じるようになってみたり、脚に力が入りにくくなってみたりと、様々な不具合や違和感が出ることがあります。このような状況を防ぐとなるとなかなか難しいことではあるのですが、なるべく足首を動かすように心がけて走ると、ふくらはぎの筋肉の収縮運動が行えます。しかしやはり限度がありますので、普段からそのような状況を考えて鍛えておくことと、食事の栄養素に細かく気を配ること、睡眠の質の向上や休息時のリラックス状態の質を良いものにするなど、普段の状況に事細かに気を配ることが大切なこととなってきます。



脳が感じてしまった時点でアウト!

 人間の体は、良くも悪くも、そのほとんどが脳に左右されてしまうように作られています。例えば筋肉の収縮命令を出して、各関節を可動させているのも脳の作用ですし、痛みを感じる、嫌なことがあった、楽しい、苦しいなどの感情を司る部分も脳の作用によるものです。例えばスポーツをする上で、体にとって一番重要になってくることは「痛みや違和感などの体の異常を感じないで試合や大会を終わらせる」ということです。少し面倒な言い回しですが、ようはいつも私がブログに書く「普段から痛まないように体の状態を持って行く」ということです。不必要な痛みや違和感を、もし試合や大会で一度でも感じてしまうと、脳はその痛みや違和感の度合いや痛みの出る動作などを記憶してしまい、その試合や大会が終わるまで頭からその記憶が抜けなくなってしまいます。となると、これ以上体に痛みや違和感などが出ないように、体がこれ以上傷まないように脳が体の動作を制限させてしまいますので、持てる力が発揮できなくなってしまいます。

 スポーツは、基本動作、体力アップ、基礎練習、応用練習などと同様かもしくはそれ以上に、普段の体のケアが大切なのだということを再認識して頂ければなぁと思います。最近のスポーツシーン、特に中学生を見ていると、練習は大切なものと考え、終了後のストレッチや体のケアを大切に考えていない指導者が多く、高校生、大学生と上がるにつれて、その大切さを良く分かっている指導者の方が多いと感じざるを得ません。言葉は悪いですが、せっかくの才能を持ち合わせている子供を、徐々に壊しながら将来性をつぶしてしまっていることと同じだということを一度考えてみて頂きたいと思います。