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誰でもわかる!からだ教科書・・・「背中の不調編」

背中の痛みや不調は、筋肉や骨だけでなく、ストレスや内臓不調の写し鏡です。

 こんにちは、山の上の院長です。今回のテーマは背中に起こりやすい痛みや不調の原因と対策ということでわかりやすく説明してゆきたいと思います。

 背中は筋肉や骨などの運動系統と呼ばれている部分に起こる痛みだけでなく、ストレスや内臓の不調を克明に映し出す鏡のような部位です。この背中に起こる不調は、病気になる前段階の症状が現れやすく、それに気が付かない状態でいると、その後病気に変化してしまう可能性があります。

 背中の不調を読み取って、万が一の時の早期発見につなげられるようにひとつの目安として頂けると良いかと思います。



背中に出るのは痛みなのか苦しい感じなのか?

背中に出る不調を考える場合、背部痛なのか圧迫感のような感じなのかということも、症状を考えてゆく上でひとつの材料となります。もちろんそれ単体だけでは決定的なものとなることはありませんが、それと他の部位に出ている反応を総合的に考えることが最初の段階で必要となります。

 例えば、ある動作をした時に痛みが出るとか、特定の姿勢をとった時にだけ痛みが出るというのは明らかに筋肉や骨などの運動系統の問題から起こる症状の可能性が高く、逆に、だまって寝ていても立っていても痛みや苦しい感じがあるとか、動いていても動いていなくても症状に変化が見られないという場合には内臓症状を疑う必要が出てきます。

 背中に出る内臓症状の場合、首、腓腹部(ふくらはぎ)腹部などにも異常反応が出ていることが多く、それらを察した上で患者様にお話しを細かく伺うことで本来の原因となっている背景や状況が見えてきたりします。


背中に出る可能性のある内臓不調

背中には内臓の疲弊や不調の反応を出してしまうポイントが多数存在します。もちろん大病となっている場合には背中だけでなく、胸部、腹部などにも痛みや違和感が現れますが、事前にご自身でチェックしやすいように、いくつかの部位とポイントを挙げてみたいと思いますので、背中に違和感のようなものを感じているという方や、身内やお知り合いの方で、背中に異常を感じている方がいるという方はひとつの参考になさって下さい。

●首と肩の付け根部分(左→心臓、右→気管支)
●肩甲骨の上側→気管支、肺
●肩甲骨中間の間→胆のう、脾臓
●肩甲骨下部(左→胃、右→肝臓)
●肩甲骨と腰の間→小腸、副腎、腎臓(一部生殖器)
●腰部→小腸、大腸、生殖器
●骨盤部→生殖器、排泄器

 もちろんここに挙げた分布傾向は、可能性があるということであり、先ほどもお話ししましたが、その他の体の部位複数個所も併せて触診したり、細かくカウンセリングなどをしての判断となります。


背部のセルフチェック

ご自分の体を、自分自身でチェックする際の目安をいくつか挙げてみたいと思います。下記に挙げた内容は全て内臓に起因している可能性が考えられる状況ですので、皆さんがご自分でセルフチェックして、可能性を探ることができるということが、万が一の場合の早期発見につながると思いますので、「背中の痛みや違和感の他に」下記のような症状が現れていないかどうか、ぜひ参考にしてみて下さい。

●動いていても、動いていなくても背中の痛みが変わらない
●背中の痛みや違和感と同時期くらいに寝違いも起こった
●食欲不振、胃もたれ、吐き気などの自覚症状が出ている
●ふらつき、めまい、立ちくらみがある
●手足の抹消が冷えるようになった
●長期間に渡る蕁麻疹に悩まされている
●両膝から下にサラサラした感覚がある
●腹部の痛みが出ている
●下腹部にも違和感を感じる
●薬の服用をしても治らない頭痛が出ている
●膝から足にかけてかなりのむくみが出ている
●(女性)生理不順、出血量に異常が見られる
●動悸や息苦しさが出ている

 前提として、背中の痛みや違和感が、体を動かしていても休んでいても変化がないということが基本となりますので、例えば、体を動かしていないのに背中に痛みや違和感があり、さらに上のような症状が併発しているという場合には、気のせいなのかもと思う前に、なるべく早めに専門家の診断を仰いで下さい。

 それでもし異常なしと言われた場合、それが一番良いことですので、万が一の場合を考えた行動こそが早期発見につながります。


背中に現れるその他の症状

背中に現れるその他の症状として、外傷(ケガ)に伴うものや神経性のものもあります。例えば運動をしている方に多いのですが、外傷に伴うものとしては、背部挫傷(肉離れ)、打撲、筋繊維痛などが挙げられます。また、左背部から左肋骨にかけて起こることが圧倒的に多くなりますが、ストレス性症状のひとつと言われている肋間神経痛(ろっかんしんけいつう)と呼ばれる症状もあります。

 お子様の成長過程における症状、もしくは先天性(生まれつき)の症状のひとつとして知られている腰部脊椎分離症、脊椎骨(背骨)の圧迫骨折などでも背中下部に痛みを感じさせることがあります。

 もうひとつお子様に見られる背中の症状として思春期特発性側弯症(脊柱側弯症)がありますが、側弯症の場合、背中に痛みを感じることは少なく、本人は明確な症状を感じることはごくごく稀です。多少の違和感は感じているかもしれませんが、その違和感に気が付かないことも多く、逆に自分ではなく周囲の方が気づくことが多いと言えます。側弯症は10代後半から成人するくらいには症状の進行が止まることが多く、主には装具の装着で経過を見ることが一般的な手法となりますが、角度がきつく、さらに脊椎の伸びが無くなっている場合には手術ということもあります。



背中は内臓のバロメーター

 背中は内臓の調子を読み取ることのできるバロメーター的な役割も行える部位です。これはすでに病気になっている場合の他にも、病気となる前の症状も背中に現れることが多く、この背部の不調や違和感がわかっているかそうでないかで、その後の将来性に大きな差が生じていしまいます。

 病気かどうかもわからないのに病院に行くのは気が引けると思うかもしれませんが、異常が無いということを確認するということが何よりも大切なことだと思います。もし長い期間、原因不明の症状や違和感などに悩まされている方は、ぜひ一度、内臓の諸症状や疲弊なども疑ってみて下さい。もしも何かのきっかけになって、それまで悩んでいた症状が改善されれば、これほど良いことはないと思います。